2014年05月23日

マーティンといえば

フリードマンじゃなくて。
『ホビット』やら『ワールズ・エンド』、ワトソン君としてもご活躍のフリーマン、が、『銀河ヒッチハイクガイド』の主役(の一人のアーサー)だってことに、ついこの間気がついたー・・・。かなり好きな映画なのに。
当時はモス・デフかわいいよかわいいよと思って観てたせいなのか、「平凡なイギリス人」役をあまりに完璧に演じたマーティン・フリーマンの力量のせいなのか?全然気づいてなかった。
改めて写真とか見るとマーティン老けたなと思うけど、『銀河』ってもう9年も前の映画になるんだ。。。小さくなった気もするのだが、それはホビットのイメージのせいか。
オープニングの、魚をありがとうの歌(ニール・ハノンは近頃何してんだろうと思って検索したらオペラ作ったりしてんのね。さもありなん。)は未だに時々脳内ラヂオにかかる。久しぶりに観たいな。

あ、映画ブログ的にはマーティンといえばスコセッシって書くべきか。


※追記:フリードマンはマーティンじゃなくてマーティだ。失礼しました。

2014年03月02日

水中テオレマ

三鷹北口に新しくできた素敵な古書店「水中書店」さんが、居心地が良いとツイートしていたので気になっていた同じく三鷹のカフェに行ってみれば、こじんまりとしているけれどウッディで洗練された居心地の良いオシャレ空間。
の、壁一面にスミスのジャケット群(これは期間限定らしい)。棚にずらりと並んでいるのは諸星大二郎に星野宣之。手塚治虫もあるけど、ばるぼらとかネオ・ファウスト。
むむむ?
そしてトイレに行けばパゾリーニの『テオレマ』。。。。

む。

店名の「テオレマカフェ」てそのテオレマか!

このオシャレ空間の店名がパゾリーニでいいのか。いやパゾリーニなんだから洗練された空間でいいのか。むしろ洗練された空間に奇妙なもの(失礼)詰め込んであるのは正しくパゾリーニ的空間なのか。
うーむ。
ねじれてる。
しかしそのねじれがここちよい。
奇妙寄りのじぶんですが、籠絡された。
この空間、好物だ。

もちろん出しておられるものはちゃんとしてます。
頼んだコーヒーもあんずケーキもとてもおいしく、チーズケーキとか甘くない食べ物とワインとか品数はおおくないんだけどそそられるものだらけ。

で、ですね、テオレマカフェにたどり着くまでの経緯が、
岡田秀則氏がブログ「Atelier Manuke」で水中書店開店のことを書いていたので→行ってみたらば居心地の良い古書店で映画系の本も多めで気に入って(水中書店の店主さんはかつて映画を学ばれた、とか)→その店主さんがテオレマカフェが良いとツイートしているので気になって行ってみる→テオレマだった。
という流れで、結果的に映画(絡み)数珠つなぎでした。

2014年01月28日

ニワトリに履きもの

森崎東監督の『ニワトリはハダシだ』は大好きな映画だけども、題名の意味はよく分からない、ですよね。

なんとなくのニュアンスは映画内の倍賞姉さんのセリフ、「ニワトリあハダシ、ええ文句や、バタバタせんとドーンと構えときなあれ!」(『森崎東党宣言』から引き写し)で想像するとして、何から来てる言い回しなんだろうと気になっていた。

ところが先ごろ読んだ『森崎東党宣言』の中で、ハダシの脚本に参加された近藤昭二氏が、(かつて京都の撮影所の大道具スタッフである)「人物が時々発する意味不明の罵言」が「作品中でも使われることになり、タイトルにもなった」と書かれていた。
つまり「屁のつっぱり」式の、「言葉の意味は分からないが、なんだかすごい迫力ですね」といった言葉なのだなあとひとまず納得。

で、だ。
今日、筒井康隆氏のエッセイ『狂気の沙汰も金次第』を読んでいたら、「ニワトリが高下駄履く」という言い回しが出てきた。
おぉー。
「「あんたを信用しているからね」そんなことばひとつで、人間の行動を左右できるなどと考えるやつの思いあがりは、まさにニワトリが高下駄履くのに等しい。甘えるのもいい加減にしろといいたくなる。」
なんだか文脈的にもハダシと見事に対になっている言い回しじゃないですか。このあとに「ニワトリはハダシだ」とつなげてもしっくりくる。
「甘えるのもいい加減にしろといいたくなる。ニワトリはハダシだ。」
うむ。

このエッセイ集は昭和48年刊行。時代としては京都撮影所の人物が「ニワトリはハダシやぞ!」と裂ぱく発していた頃からそう遠くないと思われる。なぜにそこでニワトリなのか。やっぱり何かそのようなニワトリをつかう言い回しがあったのでしょうか。例えにはニワトリ、なブームでもあったのか。気になる。

ちなみに「ニワトリが高下駄」で検索してみたら、「筒井氏のエッセイに出てきたんだけどどんな意味なんでしょうね?」ということで色んな方が自分なりの解釈をしておられる。
ハダシでも高下駄履いても、インパクトをもたらす言い回しになるニワトリ。
ニワトリのポテンシャル高けー、てことでひとまず落ち着いておくか。

2013年05月12日

2013年の映画(更新)

4月分更新
−−−−−−
12年の見逃しメモが思いのほか自分自身に好評だったので、
2013年もメモ付けていこうかと思います。
基本的には月初更新の予定です。
公開日順、カッコ内は観た月、▲は未見作または二番館待ちです。
旧作未記入。

2012年12月
ホビット思いがけない冒険(1)
ルビー・スパークス(1)

1月
ロンドンゾンビ紀行(1)
LOOPER ルーパー(1)
テッド(2)
▲アルマジロ
コック・ファイター(2.1974作だけど、劇場初公開・ニュープリント)
▲狼たちのノクターン 夜想曲
▲塀の中のジュリアス・シーザー
▲みなさん、さようなら
▲人生、ブラボー

2月
アウトロー(2)
ムーンライズ・キングダム(2)
奪命金(2)
先祖になる(2)
▲故郷よ
ゼロ・ダーク・サーティ(2)

3月
ジャンゴ 繋がれざる者(3)
▲ダークホース
▲ダークシステム 完全版
▲あれから
CABIN(3)
シュガーマン(3)
▲偽りなき者
ザ・マスター(4)

4月
▲ホーリー・モーターズ
▲君と歩く世界
▲天使の分け前
リンカーン(4)
セデック・バレ(4)
アイアンマン3(5)
▲孤独な天使たち
▲ウイ・アンド・アイ

**************
この先分。気になっている映画メモ。

三姉妹 雲南の子(5/25)
オブリビオン(5/31)
ペコロスの母に会いに行く(2013)

2013年03月24日

E.T. 20周年アニバーサリー版

そんなわけで早稲田松竹でBTTFとカップリングでE.T.。実はちゃんと観るのは初めてでした。
お兄ちゃんが良い。あとお兄ちゃんたちのやってるボードゲームが気になる。
しかし、大人になってから見るとちょっとばかしお話が甘すぎてもぞもぞしちゃう。要は父の不在で不安定になった子供たちにドッグセラピー受けさせる話しか、とか。若干ひねて見えたり。。。
E.T.はあおりで見たときのアヒル口角度がいちばんかわいい。
自転車が飛ぶシーンは改めて観ると、宮崎駿の浮遊感と似てる。まあ、飛ぶって永遠の夢だよね。しかも友達と連なって飛ぶとか楽しそうだ。宇宙船の描写よりもこっちのシーンにあきらかに力入ってるし。
このころ、アメリカの子供といえばBMXに乗っているイメージを持っていたわ。

2013年03月19日

バック・トゥ・ザ・フューチャー

早稲田松竹の3月の特集がグッと来すぎて通った。鳥、キャリー、フレンチ・コネクション、夜の大捜査線、E.T.、BTTF。ありがとう早稲田松竹。

てなわけでBTTF。初スクリーン鑑賞。今までテレビ画面で何度も見てるのに、改めて面白さを体感してエンドロールで涙出た。細部の作りこみとか、テンポ、超ご都合主義的展開、マイケル・J・フォックスでしかありえない軽快さとか、どれかが突出するとくどくなりそうなのに、いろんな歯車がかっちり合うという奇跡的なおもしろさなのかも。
ドクが若き父親を見て「君は養子なのか?」とマーティに問いかけるシーンは、大きなスクリーンで見るMJFのあふれる生命力の前に説得力倍増。小さい画面では伝わりきらずにやんちゃにしか見えないかもしれない、マーティのきらきら生き生き感はすごかった。
MJFのコメディ特集観たいわ。錦之助特集に通うおば様たちと同じ心根で通うのに

2013年01月24日

『阿賀に生きる』

佐藤真 1992年
ニュープリント上映@ユーロスペース
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じっさま、ばっさま、おひさしゅうございます。
観るたびにきっと違う魅力が見える映画。
特に今回はニュープリント。
朝顔の色鮮やかさに初めて気づく。木枠の窓から入り込む蔓のくるくるのかわいらしさと瑞々しさったらない。
川面を自在に動き回る川舟集団のシーン。
もしかすると初めて観たときは木の舟につけられたエンジンを無粋だと思ったかも。けれど今回はそんな思いは微塵も湧かず、水面をすべるように進む川舟たちはそれこそ水をえた魚のように見えるし、エンジンを巧みに操るおじさんたちは喜びと誇らしさにふくれあがった子供のようにも、川の神様たちのようにも見えて、やたら印象強い。
地裁に入っていくばあさまたちの背中もあまりおぼえていなかった。とても力強いようにも、とても弱々しいようにもみえるひとかたまりの背中。待ち構える報道カメラの中で、背中を追うこの映画のカメラだけがばあさまたちの側にいるようでなんだか泣きそうになる。

しかしやっぱり、じっさま、ばっさまたちに再び出会う喜びはひとしお。
ニュープリントで頬のつやはよりぴっかり、かっこいいしわはよりくっきり。
あんぱんを前に笑顔で寝ているばあさまはまるで観音さまのように福々しいし、おもちはより熱々にみえるし、肥料袋の前掛けだってよりビビットでかっこいい。

数年を経て観なおして思うのは、きっとこの先年を経て自分の親も自分の世代も登場人物の年代に近づいていくほどに、また見えてくるものが違うんだろうなと。それでも常に、この人たちのもつ豊かさというものはきっとずっと感じ続ける。そんで、どんな土地に行ってもそういった豊かさの片鱗を感じる糸口になってくれる。東京砂漠の根無し草生活のひ弱い身には正面きって受け止めきれないほどの力強さと豊かさなわけだが。。。

絵にかいただるまさんもおどりだす とろっこばったん。

2013年01月22日

『ホビット 思いがけない冒険』

数多くの人がつぶやいたであろう言葉を私も。
LOR、ほとんんど覚えてないわ。
原作も一切読んだことないような自分が何を期待して観に行くのかといえば、ニュージーランドのすごすぎる景色、ていうのが半ば以上です。LORシリーズで「うぉおおニュージーランドすげすぎる」となったことだけは鮮明に覚えている。
そして今回も旅の一行が雪山を進むシーンなど、なめまわすような空撮で壮大な景色を堪能できて、その点はもう満足。これも監督の力量なのか、この物語の舞台として登場すると、あれらの景色はより「すごい」感を際立たせているような気がする。実際に見たことはないんですが。
もちろんそれのためだけに3時間近い映画を観に行くわけではないので、物語もちゃんと楽しんではいるし、3時間近くを飽きずに見ています。
しかし、今回は主人公はおっさんだし、分かりやすい美形もでてこないのはすごいわ。ケイト・ブランシェットが一人で光り輝いちゃって。これを成立させるにはやっぱりLORの成功が必要だったんだろうな。
その分、だかどうだか、みんなが大好き“マイプレシャス”ゴラムが妙にかわいくなってる。ご飯にうきうき、クイズにわくわく、指輪なくしてしょんぼりしきり。指輪返してやれよーと同情してしまうわ、あれじゃあ。この後はでてくるのかな。

続きが今年の年末公開、ということで確実にそれまでにまたディテールを忘れる。
しかし、復習する気にはなれない長尺。
と考えると、やっぱりもう少し短くしてくれないかと思ってしまう。

2013年01月21日

2012年ベスト映画

2012年に観た映画、新作49本という少ない中でのベスト10本

ベストは『カルロス』3部作。
これはもう、圧倒的に贅沢な映画体験。

次点『ザ・レイド』
これもう、圧倒的なアクション。

あと、何とか8本選ぶとこうなりました。

『ミッドナイト・イン・パリ』
『THE GREY 凍える太陽』
『キツツキと雨』
『かぞくのくに』
『フランケンウィニー』
『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』
『無言歌』
『アウトレイジビヨンド』

良い映画は他にもあるけど、よりインパクトのあったものとか、ひいきにしたいものてことで。
もちろん見逃し映画もあまたあるので、私が観た映画一覧は「2012年の映画」でご確認いただければと思います。

2012年公開作以外は37本。
『光のほうへ』と『ウィンターズ・ボーン』は2011年中に観ていたら確実にベスト10に入れた。
古い映画では、『アフリカの光』と『夫婦善哉』『新夫婦善哉』が妙に印象に残ってる。
特に『アフリカ』の田中邦衛。。。

2013年01月20日

三茶にお宝−三軒茶屋シネマ−

初の三軒茶屋シネマ。
お宝映画館がこんなところに残っていたのかー。知らなかった。
知っている方には何をいまさら、の感想を以下に。

その存在自体は以前から知っていたけど、なぜか足を運んでいなかった2番館。
大通りから映画館のある脇道に入ったとたん、ぐふぐふと笑みがこみ上げてしまった。
堂々とした三軒茶屋シネマの看板、そのすぐ奥には三軒茶屋中央劇場の立派な建物。さらにその隣には昔ながらの鯛焼き屋さん。ひどく絵になる路地。たとえ三茶シネマの1階が肉のハナマサであろうとも、その真っ黄色さえ味わいに純化される力強さがこの2館の看板にはある。
中央劇場の単独建築と河童の看板、入り口上にある「特選映画封切場」の歴史遺産感は文句なしにすごいけど、三茶シネマの1階ハナマサ、はおいといて、2・3階映画館、屋上バッティングセンターという昭和娯楽ビルだったのであろう取り合わせもすごく良い。
ついでに言えば、この周辺は小さな酒場が並ぶ入り組んだ細い路地がひろがっていて、その小さなスナックやパブの半分くらいはさすがの三軒茶屋なので若い世代のお洒落なカフェやバルに代替わりしているのだけど、映画館に出入りするのは不良と言われた時代の、歓楽街と映画館のとりあわせもなんとなく味わえて楽しい。
地方都市が元気だった頃の地方都市、が、三軒茶屋に残っている感じ。

で、三軒茶屋シネマ。
ハナマサの脇にかろうじて両開きドア1枚分の入口、その脇にある小さなもぎりの窓口。ドアを入って階段を登るとこぢんまりとしたロビー。窓からの明かり、家にあるようなソファ。ガラスケースには袋菓子が丁寧に並んでいる。
ドアはなく、それぞれの入口に若いスタッフさんのセンスと思われる青と赤の暖簾のかかったトイレ。和式。ああ、これは古い学校の体育館のトイレみたいな。。。
劇場の中は2階構造。段差のない前側と、そこから130センチくらい高いところから始まる急角度の階段席。結構高さがあり、柵のすぐ脇の席だとスクリーンにかかってしまいそうな転落防止柵がぐるりとそれを囲んでいる。後方席の真ん中(つまりスクリーンど正面)は後方出入口への通路で席はなし。。。
段席の中ほどで、スクリーンをやや見下ろす高さ。
赤いビロードの座面の古くて背もたれも低い、幅も小さな椅子。ただ、やや見下ろす角度だったせいか、2本見ても特段つらくはなかったのは意外。
場内の照明は蛍光灯で、点くか消えるかの実直勝負。ゆっくり暗くなるとかできませんから。
これはまたあれだ、古い大学の講堂みたい。

1本見終わって(裏切りのサーカス)、2本目(デンジャラス・ラン)までの間に、自分が東京にいる感が希薄になる。奥深い。深すぎる。
ここは地方都市?それとも今は昭和?てなトリップ感を存分に楽しむ。
座席やトイレまでリニューアルされずにそのまま現役なのがすごいなと。当然、早稲田松竹や新文芸座に比べるとすわり心地などは劣る。
でも、見心地は悪くはないし、館内はとても清潔に保たれている。
ようするに、味わいのある良い映画館。

単に観たい映画がやっていたから行っただけの映画館で、映画館自体をこんなに味わえて嬉しくなってしまった。いずれお隣の中央劇場にも入ってみたい。