2011年01月13日

『三等重役』

シネパトスの2本立て、もう一本は「社長」シリーズの元となったといわれている『三等重役』。
森繁がぐぐっと若くて、石松の頃の顔なのがなんだか嬉しいマキノ馬鹿。ていうか『次郎長三国志』よりも前なのか、これ。

社長はきっとどこかで悪事を働くに違いないと思いながら観ていたのに、働かず。「〜でございますわよねえ」などという言葉遣いで、暇さえあれば美容室を社交場代わりに集まる奥様方などというものは、きっとそのうち女同士の醜い争いみたいなものを起こすに違いないと思っていたら、それもなく。
薄汚れたわたくしなどは拍子抜けしたりもするのだけど、平穏に過ごすための芯の通った矜持を持っているわけではなく、ただ小市民的に「善人」の枠をはみださないようにしていたら結果的にそうなった(代理社長でなく「社長」であれば悪いこともいっぱいしただろうし)、というその生き方をまるっと肯定するようなラストには心が温まってほくほくする。

そんなほんわかな空気に、ちょいちょい小ずるい態度でアクセントを添える森繁も良いし。

話しがどんどん広がって、東京行きで他人の愛人に絡まれたり、東京所長と越路吹雪をくっつけたり(越路吹雪かっこいい〜。このエピソードでは社長やたらと男前!)と、話しがどんどん飛んでいってどうなっちゃうのと思いきや、観終わってみればきれいにまとまっているのにも感心してしまった。

傑作とかではないけれど、いいんですよねえ。
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