2006年02月19日

『ジョー・ストラマー レッツロックアゲイン!』

M02


boid爆音@吉祥寺バウスpresents『レッツ・ロック・アゲイン!』は、またしてもboidに大感謝したい体験となりました。

■ジョー・ストラマーのことはほとんど何も知らなかったに等しい。だからこそ、なぜ彼がそれほどまでに愛され、「不在」を惜しまれるのかを知りたかった気持ちがあった。爆音でこれをやってくれるなら行かない手はない。そしてきっと、後悔を味わいと思っていた。「これほどの人をフジロックでちら見ですませてしまったのか」という言葉が見る前に半ば用意されていた。そして、その期待は裏切られなかったが、こちらのちんけな思惑など消しさらわれてしまう映画でもあった。

■かっこいい。それ以上の感情が生まれる隙がなかった。観ながら、爆音に浸りながら、頭の後ろの方で「この人がもういないなんて。もっと知っていれば良かった。生きているうちに聴いていれば良かった。」という思いを構築したがる自分がいたが、今現在受けている刺激に酔いしれる前面の自分にすべてを投げ出すしかなかった。追憶や伝説など吹っ飛ばして、ただ「かっこいい!」って、かっこよさに涙するしかなかった。この人がもうこの世にいないからではなくて、あまりにかっこよすぎるための興奮の涙。
■これは、監督が「伝記というか、彼の遺作のようなものを作ったらどうかというアドバイス」を受けずに、「最初に決めた通りに、音楽についての映画として」作り上げてあげてくれたおかげだ。ここには「物語」は一切存在しない、慎重に排除されている。そのためにこの記録は、ただひたすらにジョー・ストラマー(と、彼の音楽)のかっこよさを放出することになり、観ている側の「間に合わなかった人」は、純粋にJoe Strummer&The Mescalerosのファンになってしまうのだ。なんて罪作りな!

■つまり、なまやさしい追憶の後悔的な感情ではなく、本当に悔しくなってしまった。観ている間はただかっこよさに唖然としていたが、観終わった瞬間から、もうこのバンドを観ることは一生無いし、こんなにもかっこいい人がもういないということが悔しい。観たい観たい観たい!

■ジョーは、どうにもこうにも揺るぎようのない強さと柔軟性とユーモアを持ち合わせている。
■楽屋でのバンドの楽しそうな感じ!のっけの、旧リキッドでライブ終了直後にモニターを観ながら「まだみんな帰らないよ」「もう片づけの時間じゃないの」「もう1曲やる?」「やっていいの?」「よし行くか!」(1名ズボンを脱いで履き直す)のくだりも最高だ!
■ジョーがファンを大切にする姿勢が、単に大切にしないといけないものだから、というんじゃないって感じがにじみすぎ。
■多くのファンに囲まれてサインを3時間し続けることもあれば、客の入りにくい所では、飛び込みで地方ラジオ局に「ジョー・ストラマーなんだけど、今日この町でライブやるから宣伝させてくれない?」とか売り込みに行くし。さらには客寄せのために自分でちらし書いて路上で配るし。「オレはおじさんだけど、バンドには若くてかっこいいやつがいるよ」とか言うな!ふところ深すぎるよ、もう。

■そういうわけでメロメロになったのでした。ついでにというか、非常に重要事項だけど、今回の爆音は音調整完璧!ライブの音がすごくいいぞ。あの音をちゃんと体に音圧がかかる状態で聴いて、かっこよさ無限に増幅。ありがたやありがたや。

■だから観に行ってってば。
この記事へのコメント
うわ??私も見たいっ! 私は中学生のときにクラッシュに出会ってからファンなのだ。でもライブはフジロック入れて3回ぐらいしかない。うう??見たいっ!
Posted by kaichi at 2006年02月20日 16:59
「俺は潰されないぞ」というくだりでなきました。
Posted by kazz. at 2006年02月21日 00:54
頑張って行きます!来月中までやってるかな?
Posted by 柴 at 2006年02月21日 09:26
このコメントの流れの中で、さらっとkazzさんが鑑賞済みなのがなんだか笑える。てか、さすがっす。

よそ様のブログに書いてあってその通り!て思ったんだけど、あんなに強いのに「オレがオレが」感がまるでないのがすごいですよね。ジョー≠マッチョ。

お二方も吉祥寺まで足運ぶ甲斐がありますよ!頑張れ!
Posted by だま at 2006年02月22日 01:27
あ、3月3日までだって!
Posted by だま at 2006年02月22日 01:29
はじめまして
先日、京都で見てきました。
この手の音楽はライヴでの体感に勝るものはないと思いますが、東京では爆音レイトショーだったのですね・・・羨ましい限りです。

「タッチ・ザ・サウンド」は一度予告編を見ただけなのですが、実験的で面白そうなので是非見に行きたいです。
Posted by 朱雀門 at 2006年03月18日 15:56
>朱雀門さん
コメントありがとうございます。
京都は爆音じゃなかったのですね。
うーん、それは残念です。
空気の振動がだいぶ違うと思います。
もちろんライブにはかないませんけど。

「タッチ・ザ・サウンド」もできれば爆音仕様で観たい映画でした。でも気持ちよかったですよ。うつつというか夢見心地というか、半覚醒状態で観ました。
Posted by だま at 2006年03月18日 22:53
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