2010年06月17日

『コロンブス、永遠の海』

オリヴェイラの作品は、もはや同時代人として新作を観ることができるというだけで幸せすぎるのに、その作品自体がなんとも瑞々しくて奇妙で素晴らしいのだから、もう本当に幸せとか通り越して、一体あの人は「何」なんだろうと呆れにも似た感嘆を何度も繰り返すしかないわけです。

撮影当時98歳にして、監督のみならず主人公の70歳代(推定)時代を演じてしまう(しかも夫婦で)というのは一体何なんでしょう。

若き主人公がアメリカに渡る船の中の暗さや港の霧が素敵だったが、何よりも老年時代の博物館を出たシーン。
開いたドアから見えるのは、停めておいた車の助手席を開けて新婚旅行の時と変わらないしぐさで夫人をエスコートし、運転席に回って手にもったジャケットを先に放り込んで車に乗り込み、走り去る2人。

このシーンにしびれた。

まったくもって何者なのだろうこの人は。
新作ももう出来てるんだよねえ。早く見たい。

ポルトガルカラーを身にまとった天使は、オリヴェイラには普通に見えているものなんじゃないかという疑いすら持つ。それでも不思議じゃないな。
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